ワンちゃんが咳・くしゃみ?! 気をつけたい風邪の症状
ワンちゃんのくしゃみや咳に気付いたことはありますか?ワンちゃんにも人間と同じく風邪はあるのでしょうか?わかりやすくお伝えします。
犬も風邪をひくの?
答えは
ワンちゃんも風邪をひきます!
ワンちゃんも、人間と同じく細菌やウイルスに感染します。症状の強さは、病原体の種類やそれぞれの健康状態によって様々です。特に、免疫力の弱い子犬さんやお年寄りのワンちゃんは、風邪がすぐに悪化してしまうこともあるので注意が必要です。
犬の風邪は人にうつるの?
答えは
ワンちゃんの風邪は人にはうつりません!
風邪の病原体は、ワンちゃんからはワンちゃんだけにしかうつらないものがほとんどです。人にはうつりませんので安心して看病してあげてくださいね。 ちなみに、同様の理由で人の風邪がワンちゃんにうつることもないので安心してください。
ケンネルコフ
代表的なワンちゃんの風邪に「ケンネルコフ」と呼ばれる病気があります。
コフ=咳という言葉があらわすように、咳が主な症状です。そしてこの病気は、感染力がとても高いことが知られています。
鼻や口の中にいる病原体が咳やくしゃみによって鼻水や唾液とともに飛び散り、それらに他のワンちゃんが触れて感染してしまいます。特に、ワンちゃんがたくさん集まるようなお散歩道やペットショップは注意が必要です。
飼い主様が気づきやすい
犬の風邪症状 TOP3
- 咳
ワンちゃんは「カハッ」 「カッカッ」 「ガーガー」といった何か喉に詰まったような咳をすることが多く、時には吐き出すような仕草にみえることもあるので、吐き気か咳か見分けがつかないこともあります。 - くしゃみ
「ぷしゅっ」と鼻水を伴うくしゃみが出ます。くしゃみが続くと、鼻水に血が混ざることもあるので注意して見てあげましょう。粘り気のある鼻水であれば詰まってしまい、人間と同じく食欲がなくなることもあります。 - おなかの症状
うんちがゆるくなったり吐いてしまったりすることがあります。症状が続くと脱水になってしまう恐れもあるので、うんちの様子も注意して観察しましょう。
愛犬が風邪をひいたら?
ワンちゃんの風邪症状に気付いた場合は早めに動物病院に行き、獣医師の診断を受けてから治療を行うことをお勧めします。
咳やくしゃみで辛くても、ワンちゃんたちはそれを伝えることができません。時には、症状を隠すこともあります。そのため飼い主様が症状に気付いたときは、風邪の症状が思ったより進行していることもあります。特に元気や食欲がない時は、早めに来院されることをお勧めします。
ワンちゃんの風邪薬ってあるの?
残念ながらワンちゃんには、人のような市販の風邪薬はありません。人用の市販風邪薬を飲ませるのは腎臓や消化器に障害をもたらすので、絶対に使用しないようにしましょう。
来院時のポイント
咳やくしゃみをしているときの動画をスマートフォン等で撮影しておきましょう。診察のときに、獣医師が咳やくしゃみの様子を確認することができるので診察の手助けになることがあります。撮影は、いろんな角度からできると理想的です。特に、咳の音が重要ですので音声がしっかり入るよう工夫してみてくださいね!
飼い主様ができることは?
- まずは安静にさせてあげること
安心してくつろげる場所を用意し、静かな環境を提供してあげることが重要です。特にお子さんがいらっしゃるご家庭では、お子さんにも協力してもらいましょう! - 温度管理も重要
25-27℃の設定が理想です。 - お散歩は控える
感染を拡大させないためそして体力を温存させるためにも、完治するまでは控えるようにしましょう。 - 栄養をしっかり摂らせる
免疫力の向上には栄養が欠かせません。栄養バランスの取れた食べ慣れたごはんを食べさせてあげましょう。 - 水分をしっかり摂らせる
体調がすぐれないと、ワンちゃんは水を飲む量が減ってしまうかもしれません。近くにもっていってあげるなど工夫して飲ませてあげましょう。ごはんに水を混ぜるのも、水分補給に役立ちます。
犬の風邪は予防はできるの?
ワンちゃんの風邪で代表的な「ケンネルコフ」の病原体の一部は、混合ワクチン接種によって予防したり、万が一感染したとしても症状を抑えたりすることができます。大人のワンちゃんであれば年1回の注射で予防してあげることができるので、忘れずに接種しましょう。
まとめ
日ごろからワンちゃんとコミュニケーションをとることで風邪症状の早期発見につながり、症状が悪化する前に食い止めることができるかもしれません。今回お話ししたような症状にお気づきの場合は、当院までご相談ください。