「ブヒブヒ」と”いびき”が大きくありませんか？

鼻ぺちゃワンコはマズルの短い短頭種^※と呼ばれています。可愛さの一方で、柴犬などのマズルが長い犬種に比べ、鼻孔（鼻の穴）が狭くなっていたり、軟口蓋（のどの奥の部分）が長すぎたりするため、空気の通りが悪く、わずかな運動や気温の上昇でも、すぐに呼吸が苦しくなってしまいます。

また、体温調整が難しく、夏には熱中症になりやすいので注意が必要です。

当院では、狭くなっている鼻孔を広げたり、長すぎる軟口蓋を切除したりする手術を実施しています。

※これらの品種は、他の品種と比較して高温に弱く、熱中症や呼吸困難を引き起こす恐れがあることから、一部航空会社では輸送が制限されています。

フレンチ・ブルドッグ	狆
シー・ズー	ブリュッセル・グリフォン
パグ	チャウ・チャウ
キャバリア	チベタン・スパニエル
ペキニーズ	ボクサー
ボストン・テリア	キング・チャールズ・スパニエル
ブルドッグ

”いびき”の対策

症状が軽い場合は内科療法を実施しますが、根本的な解決には外科療法が必要です。

内科療法としてはダイエットが推奨され、熱中症の心配があるような重度の場合は身体を冷やす、酸素を多めに与えるなど緊急的な処置が必要になることもあります。

外科療法としては、鼻孔を広げる「外鼻孔拡張術」長すぎる軟口蓋を短くする「軟口蓋切除術」などを行います。

”いびき”治療の費用

”いびき”の外科療法の治療費の目安は以下のようになります。

• 外鼻孔拡張術のみ　7万円～
• 軟口蓋切除術のみ　8万円～
• 両方　10万円～

各種検査料金を含みます。麻酔方法、体重や症状等によって診療費は異なります。またその他必要な処置を実施した場合は別途費用がかかります。

”いびき”治療の手術動画

外鼻孔拡張術（外鼻孔狭窄を治療する手術）

１．パンチを用いて、鼻孔の一部を切除します。

２．切除した箇所を縫合し、鼻孔を拡げます。

３．縫合後、止血をして傷口を確認します。

軟口蓋切除術（軟口蓋過長症を治療する手術）

喉の奥にある軟口蓋を鉗子で引き出し、適切な位置で 切除します。

院長より

• 早めに行ってあげることで、二次性の病気（喉頭虚脱や気管虚脱など）になることを防いだり、併発する病気（嘔吐や胃炎など）も抑えることができます。
• フレンチブルドッグでは86%、パグでは67%、ボストンテリアでは25%もこの症状を抱えているという報告もあります。
• 手術は日帰りまたは1日入院で実施します（ただし、体調や麻酔に対する感度から手術が実施出来ない場合もあります）。

わが子の”いびき”が気になる方はお気軽に当院までご相談ください。

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※手術を行っても、50%程度の子はいびき音が残る可能性があります。また、短頭種の麻酔リスクは他の犬種に比べて高いといわれています。獣医師の説明を十分に受け、リスクと効果についてご納得の上、実施してください。