チェリーアイ
チェリーアイとは 人には存在しない、第三眼瞼(瞬膜)という組織の中にある第三眼瞼腺(瞬膜腺)が外に飛び出て戻らなくなった疾患です。
第三眼瞼腺逸脱、第三眼瞼腺脱出など様々な呼び方がありますが、飛び出して腫大した瞬膜腺が、まるでさくらんぼのように見えることから、チェリーアイという呼称が有名です。
原因
第三眼瞼腺を固定する結合組織が先天的に存在しない、もしくは弱いことが原因と考えられています。
また、他の眼科疾患や外傷などでも引き起こされることもあります。
先天的な場合は1歳未満での発症が多くみられます。
症状
腫れあがった第三眼瞼腺が眼を直接刺激し、不快感や疼痛の原因になります。
こすって角膜を傷つけたり、飛び出した第三眼瞼腺が乾燥して感染を起こしたりします。
治療
内科療法として点眼薬や内服薬を使用して飛び出した第三眼瞼腺の炎症を引かせます。
その間は自分でこすらないようにエリザベスカラーの装着が必要になることが多いです。
内科療法を行っても再発がみられる場合や完治しない場合は外科手術が適応になります。
Q&A
- どのような手術をしますか。
第三眼瞼腺を第三眼瞼の中に埋没する方法を行っております。
重度の場合は切除も選択肢になりますが、こちらの方法はドライアイになる可能性があり、当院では基本的に行っておりません。
チェリーアイの整復手術は全身麻酔下で行います。
第三眼瞼の一部を切開して、その中に第三眼瞼腺が埋没されるように縫合します。
術後はエリザベスカラーを付けていただき、自傷しないようにします。
- 手術費用はどのくらいでしょうか?
手術費用は30,000円~になります(麻酔代込み)。
術前検査や投薬代など別途費用がかかります。
- どのように予防したらよいでしょうか?
早期発見と早期治療が重要です。
眼が赤くなっている、など違和感を感じましたら早めに獣医師までご相談ください。
当院での治療例
手術前後の写真です。
左側が手術前の写真です。赤点線部分が飛び出している第三眼瞼腺になります。
右側の手術後は第三眼瞼腺が正常な位置に収納されています。
実際の手術動画です。
りあん春日井どうぶつ病院ではチェリーアイの内科治療、手術を実施しております。
チェリーアイかもしれない、チェリーアイの治療をしているが改善しない、などお悩みの方はお気軽にご相談ください。