犬の椎間板ヘルニア(ダックスフント等)
犬の椎間板ヘルニアは神経の症状などにより病気の重さを5段階に分類するのが一般的です。
近年、獣医学の進歩によりCTスキャン検査(3Dや内視鏡モードを使い)において神経の圧迫度からのヘルニアの評価も可能となり当院においても犬の椎間板ヘルニア治療に大きく役立っております。
犬の椎間板ヘルニア治療は早期の適切な診断治療が必要とされます。
椎間板ヘルニアの診断、治療についてのご相談を当院ではおこなっております。
犬の椎間板物質の生理学
犬の椎間板物質は、髄核と線維輪からなる。
1958年Armstrongは、線維輪の生理学的役割を
- 局所の椎骨に安定性をもたせる。
- 椎骨間の運動を可能にして過剰な運動を予防する。
- 髄核を固定する。
- 衝撃を吸収する。
髄核の生理的役割を
- 衝撃の吸収と椎骨間の運動を容易にする。
- 力学的作用を均等化する。
- 椎骨と椎間板の間の体液の交流を容易にする。
と述べている。(Armstrong , J.R. :Lumber Disc Lesions,2d ed. E. and S.Livingstone Ltd,.Edinburgh and London,1958.)
犬では、脊柱の中で運動時もっとも重要な中心となる部位は、一般に第11胸椎とその周辺部である。この部位は、尾側を向いた棘突起が頭側に向きを変える移行部位である。椎間板ヘルニアのもっとも発生頻度が高いのが、この部位のすぐ後方である。(Smith,R.N.:Anatomy and physiology. 1966)
椎間板内圧は、主として2つの要因に依存している。
- 髄核の水分結合能力
- 線維輪の抵抗性および弾力性
(Hansen,H.J.:Pathogenesis of disc degeneration and rupture.1966)