2021.12.21
犬の頸部椎間板ヘルニア
犬の頸椎は第一頸椎から第七頸椎までの7椎体ある。第一頸椎と第二頸椎間には椎間板は存在しないが、そのほかの頸椎間には椎間板が存在する。
椎間板が神経の通り道(脊柱管)に出てくる(突出あるいは逸脱)ことにより麻痺や痛みの症状が発現するのが犬の頸部椎間板疾患である。
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犬の頚部椎間板ヘルニアの発症年齢
小型犬種では2才以上で発症が多く、平均は6才である。(1975年Gage、1970年Gogginら) -
犬の頚部椎間板ヘルニアの多発犬種
ダックスフンド、ビーグル、ペキニーズ、チワワ、プードル(1992年Dallmanら) -
犬の頚部椎間板ヘルニアの症状
主な臨床症状は頚部痛および四肢麻痺である。(2000年Lemarieら、1997年Smithら、1991年Fryら、1993年Morganら) -
犬の頚部椎間板ヘルニアはハンセンI型?ハンセンII型?
犬の頚部椎間板ヘルニアはハンセンI型が多い。(1991年Fryら、1982年Seimら) -
犬の頚部椎間板ヘルニアの検査
CT検査は脊髄造影検査よりもきわめて短時間で実施でき手術計画においても正確な情報を得られる。(2000年Olbeyら、1999年Olbyら、1996年Bagleyら、1994年Haraら) -
犬の頚部椎間板ヘルニアの治療
ベントラルスロット(腹側減圧術)手術が最も迅速に臨床症状を改善させる治療方法である。(2000年Fitchら、2000年Lemarieら)
当院では頸部椎間板ヘルニアの手術(ベントラルスロット)も実施しております。
また、状態によっては頸部固定など麻酔をかけない処置で改善する場合もあります。
頸部痛等でお困りの方はご相談ください。