2021.12.22
免疫介在性関節炎
犬の免疫介在性関節炎におけるエビデンス
犬における免疫介在性関節炎の情報量は少ない。
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若〜中年齢のトイ種あるいは小型犬種に起こりやすく、性差はない。
Bennett,D. : Textbook of Veterinary Internal Medicine, 6th ed : 1958-1965, 2005 -
必ずしも関節痛を伴わず、発熱、食欲不振などが主訴となることがある。不明熱の20%にあたる。
Dunn,K.J.,Dunn,J.K. : J.Small Anim.Pract. : 574-580, 1998 -
進行すると手根や足根部が着地するような異常な姿勢をとり、最終的には歩行不能となる。
Mochiduki,M. : J-VET 3 : 5-11, 2009 -
基本的には除外診断である。あてはまる疾患がないことを確認することが、確定診断につながる。
関節液に好中球を主体とした白血球の著明な増加が認められる。
Mochiduki,M. : J-VET 3 : 5-11, 2009 -
CRP値が100%上昇する。
Ohno,K. et al : J. Vet. Med. Sci . 68: 8-21, 2006 -
血清中自己抗体(リウマチ因子)の感度は、25〜75%である。
Davidson,A.P. : Text of Small Animal Surgery,3rd ed . : 2246-2250, 2003 -
免疫抑制量のプレドニゾロン2〜4mg/kg/dayを2分割にして経口投与を開始する。その後、順次減薬をめざしていく。再度悪化することがあれば、2mg/kg/dayに戻って投与。
Mochiduki,M. : J-VET 3 : 5-11, 2009 -
プレドニゾロンのみで緩解まで進めることが多い。
Davidson,A.P. : Text of Small Animal Surgery,3rd ed . : 2246-2250, 2003 -
61.5%のイヌで継続投与が必要であった。
Ohno,K. et al : J. Vet. Med. Sci . 68: 8-21, 2006