【皮膚病】犬のアトピー性皮膚炎について(3)
犬のアトピー性皮膚炎について
最終回は治療についてです。
●犬アトピー性皮膚炎の治療
犬のアトピー性皮膚炎は、生涯にわたる治療が必要とされます。
治療中も症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すことがあります。
この病気は、ある特定の薬のみで全ての犬の治療ができるということはありません。
症状や状況に応じた治療を行う必要があります。
例えば、急激な痒みが出た場合と、そのような痒みがぶり返さないようにする場合とでは、その治療方法は異なってきます。
そして、治療効果を最大限に発揮すると同時に、費用と副作用を最小限に止めることを考えながら治療を行なっています。
犬のアトピー性皮膚炎の治療に関して、3つの柱を考えながら行なっています。
それは
①痒みを抑える治療を行うこと
②スキンケアを行うこと
③ 増悪因子を避けること
です。
① 痒みが強い場合の治療として、プレドニゾロン(副腎皮質ホルモン剤)やオクラシチニブなどを用いており、痒みがぶり返さないための治療としてシクロスポリンや減感作療法などを用いています。
② スキンケアとして、低刺激性のシャンプーや必須脂肪酸サプリメントなどを使用しています。
③ 憎悪因子を避ける例として、アレルギー検査の結果に基づくアレルゲンを回避したり、皮膚の細菌・真菌感染があればそれらの治療を行なっていきます。
犬アトピー性皮膚炎は、生涯にわたる治療を必要とする病気です。
そのため、ご家族の方々と相談させていただき、さまざまな治療法について検討しながら治療を行う必要があります。
愛甲石田動物病院では日本獣医皮膚科学会認定医が皮膚の診察をさせていただいております。詳しくはスタッフまでお気軽にご相談ください。