心筋症
心筋症とは?
心臓はは右心房、右心室、左心房、左心室の4つの部屋に分かれています。部屋を区分する部分が心筋と呼ばれる筋肉で構成されています。この心筋に異常が生じることで、血液を循環させるポンプとして機能が損なわれてしまうのが心筋症です。
心筋症は原因によって3つに分類されます。
肥大型心筋症
心筋が内側へ向かって厚くなる(肥大する)ことで、心室が狭くなり血液を十分に取り込めなくなり、全身へ血液を送り出すことが難しくなります。そうすると心臓は、全身へ血液を送り出すことが難しくなり。循環不全を引き起こします。
拘束型心筋症
心筋や心臓内を内張している薄い膜(心内膜)の中に、固く伸縮性に乏しい組織(線維結合組織)が作られていく病気です。すると正常であればゴム風船のように伸び縮みしていた心筋が固くなってしまい、うまく動くことが出来なくなります。
拡張型心筋症
心筋が薄くなってしまい、収縮する力が弱くなることで血液を送り出せなくなってしまう病気です。伸びきって縮まなくなったゴムのようなイメージです。心筋が薄くなることで心臓のお部屋が広がったように見えることから拡張型と呼ばれます。猫の場合アミノ酸の一種であるタウリンの不足が原因の一つとされています。
当院での症例
猫 mix 12歳
健康診断として行った心臓のエコー検査の結果で、肥大型心筋症と診断。
特に症状はなく、初期段階でありましたが、飼い主様との相談により、内服薬を始めることになりました。
定期的なエコー検査を継続して、経過観察としています。
🔅健康診断は、症状の出ていない疾患の早期発見に繋がりますので、定期的な受診をおすすめしています。