自由が丘どうぶつ病院

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実際の治療例等

Disease

2021.05.28

角膜潰瘍

概要

外傷や感染が原因で角膜の組織が欠けてしまう病変が角膜潰瘍です。

角膜は透明で、表面から上皮、実質、デスメ膜、内皮という層から成る薄い組織です。角膜の損傷が上皮のみの浅いものを表在性角膜潰瘍、角膜実質に及ぶ深いものを深部性角膜潰瘍といいます。

眼科疾患や体質がもとで発症することもあれば、健康などうぶつがケガすることでも起こります。急激に悪化し、角膜に穴があいたり、眼球内に細菌感染を起こすこともあるので、眼を痛がる様子や角膜表面にへこみが見られたときは、すぐに動物病院を受診しましょう。

当院での症例

猫 mix 推定7歳 

眼を痛そうにしょぼしょぼするとの主訴でご来院されました。

視診と眼科検査、フローレス検査にて角膜潰瘍と診断し、ヒアルロン酸点眼液、抗生剤点眼液の処方とエリザベスカラーの装着にて治療実施しました。約2週間後の再診にて症状の消失と病変部の改善を認め、治療終了としました。

治療前
治療後

猫 ペルシャ 10歳

右眼の様子がおかしいことに気が付き、来院されました。
染色検査を行ったところ、右眼の角膜に傷があることがわかったため、目薬を処方いたしました。

改善しない場合は再度来院していただくことを提案し、処置終了といたしました。

右眼の中央部分にある傷が染色されています。

犬 トイプードル 1歳

眼をしょぼしょぼさせているとのことで来院されました。

視診では右眼が開きにくそうな様子で、結膜の充血、浮腫がみられました。目の検査を行ったところ、右目の角膜に傷があることがわかり、潰瘍性角膜炎と診断し、点眼薬を処方しました。
数日後の再診では症状が良化していたため、治療終了といたしました。

傷を確認するために染色したところ、赤枠内の角膜上にある傷が染色され、ブルーライトに反応しています。

犬 チワワ 13歳

眼をしょぼしょぼさせているとのことでご来院されました。

右眼が開きにくい様子で目やにが多く、充血もみられました。眼の検査を行ったところ、右眼の角膜に傷があることがわかり、目薬を処方しました。

1週間後の再診時、症状は落ち着いており、角膜の傷も小さくなっていました。良化傾向にあるため、点眼の継続をしつつ、処置終了といたしました。

治療前:角膜に傷のある部分が黄緑色に染まっています。
治療後:治療前と比べると、傷が小さくなっています。

犬 キャバリア 5歳

右目が痛そう、目やにがでるということで来院されました。結膜の充血があり、フローレス検査にて角膜上皮欠損が認められたので、点眼薬を処方しました。
2日間点眼した結果、充血は改善し、フローレス検査においても角膜上皮欠損部が小さくなったため、治療終了といたしました。

治療前:結膜の充血が見られます。
治療後:結膜充血が改善しました。

犬 豆柴 1歳

右眼を掻いているとのことで来院されました。右眼には充血がみられ、まぶたが腫れぼったくなっていました。角膜に傷もみられたため、点眼薬を処方しました。
3日後、角膜の状態を確認すると、傷はなくなっており、症状も軽減していました。右目のまぶたの内側に、まだ少し赤みがありました。
1週間後の再診時には、右眼の症状がなくなったため、治療終了としました。

右眼に充血がみられ、まぶたが腫れぼったくなっています。

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