2022.06.29
変形性関節症
変形性関節症とは
関節の軟骨と周囲の組織がなんらかの原因で変化・損傷することで、痛みや関節の腫れ、こわばりなどの症状があらわれる進行性の関節疾患です。特に中高齢以上の大型犬に発生が多く、肘、肩、膝、股関節など様々な関節に起こります。
なお、加齢以外の要因としては、股関節形成不全や膝蓋骨脱臼、前十字靭帯断裂、肥満などがあり、関節の不安定や関節軟骨への異常な負荷が原因となって発生します。
当院での症例
猫 スコティッシュフォールド 15歳
後肢が滑るような歩き方をしているとのことで来院されました。
レントゲン検査では、足根関節や肘関節に骨棘(こつきょく:骨同士の摩擦や変形によって発生する骨のトゲのこと)や不透過性の亢進もみられたため、変形性関節症を疑いました。頓服の痛み止め、サプリメントを処方しました。
サプリメントの処方から約2か月後、歩行が良くなった様子とのことで、痛み止めは使用せずに、サプリメントのみで症状が落ち着いています。