マラセチア性外耳炎
マラセチア性外耳炎とは?
「マラセチア」とは、酵母菌という真菌の1種で、健康なワンちゃん・ネコちゃんの皮膚の表面に常在していますが、皮脂を好むため、皮脂のたまりやすい脇や耳、指間で増殖します。
過剰に増えると、皮膚が脂っぽくなったり、激しいかゆみを伴う炎症を引き起こします。
症状としては、以下が挙げられます。
- 茶色や黒っぽい耳垢が出る
- 独特な異臭
- 外耳道の肥厚
マラセチアは皮脂の分泌が多い体質や、皮膚のバリア機構が低下している場合のほか、高温多湿の環境で増えやすいため、定期的なシャンプーや皮膚・被毛を衛生的に保つ等の日常ケアを心がけましょう!
当院での症例
猫 ベンガル 3歳
耳を触ると嫌がるとのことで、来院されました。
耳垢の検査を行ったところ、マラセチア(酵母菌)が確認されたため、外耳処置後、点耳薬を処方し改善したため治療終了としました。
犬 トイプードル 6か月
耳の匂いが気になるとのことで、来院されました。
耳垢の検査ではマラセチア(酵母菌)が確認されたため、外耳処置後、点耳薬を処方しました。
1週間後の再診で経過良好、耳垢も少なくなったため、1週間の点耳薬を追加し、治療終了といたしました。
犬 トイプードル 11歳
耳の痒みを主訴に来院されました。
両耳とも赤みがみられ、耳垢も多い状態でした。
耳垢検査では、マラセチアや球菌が確認されたため、外用薬を塗布しました。
1週間後の再診時、症状は良くなってきたものの、まだかゆみや赤みが少しあったため、再度外用薬を塗布しました。
治療が奏功し、3週間後には、かゆみや赤みがなくなったため、治療終了といたしました。
犬 ブルドック 4歳
耳の赤みや耳垢を主訴に来院されました。
耳垢検査では、マラセチアが多く検出されたため、外用薬を塗布し、内服薬も処方しました。
10日後の再診時、耳の赤みが軽減していたため、再度、外用薬の塗布を行い、治療終了としました。
犬 Mix 5歳
耳の痒みを主訴に来院されました。
右耳には、発赤や肥厚がみられました。院内で外用薬を塗布しました。
1週間後の再診時、右耳の赤みや肥厚は軽減していたため、治療終了としました。