ストラバイト尿症
ストラバイト尿症とは
ストラバイトとは尿に含まれるリン、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分が結晶化したもので、「尿路結石症」を引き起こす原因になります。
腎臓、膀胱、尿道などの泌尿器で結石となるため、さまざまな症状を引き起こす病気です。
以下の症状がみられる場合は、一度動物病院を受診してみましょう。
- 尿の色が濃い
- 尿がキラキラ光る
- 頻繁にトイレに行く
- 排尿時に鳴く
当院の症例
犬 トイプードル 6歳
尿がぽたぽた垂れる、陰部を舐める、おしっこの回数が少ない等を主訴にご来院されました。
超音波検査と尿検査を実施し、尿検査にてストラバイト結晶を多量にみられたため、ストラバイト尿症と診断いたしました。
おやつ(とくに脂肪分高いもの)は控えていただき、食事療法を1ヶ月ほど継続したところ、再診時にはストラバイト結晶は消失したため、治療終了といたしました。
猫 mix 1歳
2日前から排尿していないとのことで来院されました。超音波検査と尿検査から尿道閉塞※と判断し、閉塞を解除する処置を行いました。
また検査の結果から、閉塞はストラバイトによるものであったため、食事療法を行い、水分を積極的にとっていただくよう提案いたしました。
再診時には結晶が消失し、良化傾向となりましたので、維持できるよう定期検査を行っています。
※尿道閉塞とは、膀胱から体外に尿を排泄する通り道である尿道が何らかの原因で詰まり、排尿できなくなった状態です。尿道閉塞になると、排尿ができないことにより腎臓が機能しなくなり、尿から排出されるはずの毒性物質が体に回ってまう恐れがあります。