自由が丘どうぶつ病院

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トイプードル・チワワ・ポメラニアンの病気を解説

2021.9.4

トイプードル

プードルはヨーロッパで生まれた長い歴史を持つ犬種で、優美な風貌で昔から王族や貴族に愛されてきました。

人気の発信地がフランスであることから、「原産国はフランス」だという説があります。プードルはもともと水辺で狩のお手伝いをする狩猟犬です。

被毛は巻き毛のシングルコートです。毛は抜けにくい反面、絡みやすいため、こまめなブラッシングと定期的なトリミングが必要です。

現在、トイ、ミニチュア、ミディアム、スタンダードの4種類のプードルが大きさによって分類されています。

小さなティーカップに入るくらいのプードルのことを「ティーカップ プードル」と呼ぶことがありますが、この呼び名はあくまでサイズに関する名称ですので、血統書ではトイプードルとして発行されます。

人気の高いトイプードルは特に骨が華奢なため、高いところからのジャンプや滑りやすい床、激しい運動に注意をしましょう。

気を付けたい病気

  • 膝蓋骨脱臼
  • 僧帽弁閉鎖不全症
  • 白内障

チワワ

メキシコ原産のチワワは、世界で1、2を争う小さな犬です。

人懐っこくて表情が豊かですが、警戒心が強く、わずかなことでおびえる一面もあります。

急に手を出して恐がらせたりしないようにしましょう。

また暑さ寒さなど気候の変化に弱い子が多いので、寒い時期は洋服を着せてあげたり、気温によって空調等の温度設定を変えるなどの注意が必要です。

気を付けたい病気

  • 膝蓋骨脱臼
  • 気管虚脱
  • 角膜炎

ポメラニアン

大きな牧畜犬が、東欧で小型化されて誕生しました。

素直で明るく、飼い主に忠実な犬です。ポメラニアンはビクトリア女王が愛した犬としても有名です。

気を付けたい病気

  • 膝蓋骨脱臼
  • 気管虚脱
  • 僧帽弁閉鎖不全

病気の解説

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼とは、犬の後肢にある膝蓋骨(膝にあるお皿のような骨)が正常な位置から内側、または外側に外れてしまう状態をいいます。

小型の犬では、膝蓋骨の内側への脱臼(内方脱臼)が多くみられます。

~原因~

膝蓋骨脱臼が起こる原因としては、先天的に膝関節や膝関節周囲の形態に異常がある場合や、後天的に外傷や骨に関連する栄養障害などがある場合があげられます。

~症状~

膝蓋骨脱臼の症状は、無症状な状態から歩くことが困難な状態までと幅が広く、その程度(グレード)により次の 4 段階に分けられています。

[グレード 1 ]
 膝蓋骨は正常な位置にあり、膝をまっすぐ伸ばして膝蓋骨を指で押した場合には脱臼を起こし
ますが、離すと自然にもとの位置に戻ります。
無症状なことがほとんどですが、たまにスキップのような歩行をすることがあります。

[グレード 2 ]
膝蓋骨は通常、正常な位置にあるのですが、膝を曲げると脱臼してしまいます。
脱臼した膝関節は、足をまっすぐにしたり指の力で押さないと元には戻りません。
あまり日常生活に支障はありませんが、脱臼しているときには足を引きずるようにして歩く跛行(はこう)がみられます。
時間の経過とともに、膝の靭帯が伸びたり骨が変形を起こしてしまうと、グレード 3 に移行してしまう場合があります。

[グレード 3 ]
通常、膝蓋骨は脱臼したままの状態となり、指で押した場合に、一時的にもとの位置に戻ります。
跛行も顕著となり、腰をかがめ、内股で歩くようになります。骨の変形も明らかになってきます。

[グレード 4 ]
膝蓋骨は常に脱臼した状態となり、指で押しても整復できません。
骨の変形も重度となり、足を曲げてうずくまるような姿勢で歩いたり、地面に足を最小限しか着けないような歩き方になったりします。

〜治療〜

鎮痛剤やレーザー治療などで一時的に症状が緩和をする場合もありますが、根本的な治療は外科手術となります。
犬の症状やグレードなどによって、手術適期や手術方法は異なります。
また、麻酔のリスク、手術後の安静期間、ケア方法、費用につきましても、かかりつけの動物病院とよくご相談ください。

〜予防〜

膝蓋骨脱臼がある犬の場合は、症状の進行を防ぐために体重管理が大切です。
肥満にならないように日頃からのこまめな体重管理を心がけましょう。
フローリングなどの滑りやすい床材は避ける、足の裏の毛が伸びてくる犬は滑らないようにするために足の裏の毛を短くカットする、ジャンプや過度な運動をさせないなど、日常生活での注意点も重要です。
また、犬に膝蓋骨脱臼が疑われるような症状が見られた場合は早めにかかりつけの動物病院に行きましょう。

僧帽弁閉鎖不全

僧帽弁閉鎖不全は老齢の小型犬での発症が多い心臓の病気で、心臓の左心房と左心室の間に位置する僧帽弁(血液を送り出すために開いたり閉じたりする機能を持つ弁)が、なんらかの原因で変性し、閉鎖不全が生じるために起こる病気です。

〜原因〜

心臓の左心房と左心室の間に位置する僧帽弁(血液を送り出すために開いたり閉じたりする機能を持つ弁)が、なんらかの原因で変性し、閉鎖不全が生じるために起こります。
僧帽弁の閉鎖不全が起こると、左心室から左心房へ血液が逆流し血液の循環不全がおこるためさまざまな症状が引き起こされます。

〜症状〜

多くの場合、発症初期段階では症状がなく、動物病院での診察の際に心雑音(心臓の中を血液が流れる時に生じる異常な音のことで、MRでは心臓が収縮する際に血液が逆流する音)が聴取されます。
進行すると運動する事を嫌がったり、ゼーゼーといった喉につかえるような咳をしたり、激しい運動や興奮時に倒れたりする症状がみられることがあります。
さらに重症になると、肺水腫(肺に液体がたまり、酸素と二酸化炭素の交換がスムーズにいかなくなるため、呼吸が苦しくなる病気)や呼吸困難、チアノーゼ(舌の色が紫色になる)などの症状を起こし、死に至る場合もあります。

〜治療〜

症状や重症度によって治療法は異なりますが、心臓の負担を減らすために血管拡張薬や利尿剤を使用することが治療の主体となります。
また、心臓の収縮力を高めるための強心薬や、咳の症状に対して気管支拡張薬の投与による治療を行う場合もあります。
その他、症状に応じて抗生物質の投与や酸素吸入なども行ないます。

〜予防〜

基本的には予防をすることや完治が難しい病気といわれています。
日常生活では、肥満や塩分の高い食事を与えることは心臓に負担をかけるので注意が必要です。
早期発見により、投薬などを行って病気自体の進行や症状の発現を遅らせることができるといわれていますので、定期的に聴診などの健康診断を受けることが大切です。
ご自宅では、犬の運動時の様子や舌の色などのチェックをこまめに行ないましょう。
また、咳や運動をすると疲れやすいなどの症状がみられた場合は、早めに動物病院にご相談ください。

気管虚脱

気管が本来の強度を失って押しつぶされたような形に変形し、呼吸に障害を起こす病気です。
小型犬に多い疾患で、中高齢の犬に多くみられますが、若齢の犬でもみられます。

〜原因〜

はっきりとした原因は明らかになっていませんが、遺伝や肥満・老化などが関係していると考えられています。
また、暑い時期の高温環境や興奮、ストレスなど、過呼吸を引き起こす状況も発症の要因となるといわれております。

〜症状〜

激しい運動や興奮、首輪による圧迫があった後などに咳や「ガーガー」というアヒルの鳴き声のような喉鳴りが聞こえます。
重度の場合は、呼吸困難やチアノーゼ(舌の色が紫色になる)、失神などの症状を起こすことがあります。

〜治療〜

症状が軽い場合は気管拡張薬や鎮咳薬の投与などの内科治療を行います。
その他、様々な症状に応じて抗生物質や抗炎症剤などの投与を行います。
チアノーゼや重度の呼吸困難などの症状がある場合には酸素吸入などを行ないます。
しかし、薬の投与だけではつぶれた気管自体を元にもどすことはできないため、症状が重度の場合には、外科治療としてつぶれた気管のまわりに補強材を巻く手術や、気管内にステントという器具を設置して気管を押し広げる手術などを行うこともあります。
犬の症状によって、手術適期や手術方法は異なります。また、麻酔のリスク、手術後の安静期間、ケア方法、費用につきましても、かかりつけの動物病院とよくご相談ください。

〜予防〜

症状の悪化を防ぐために、気管への負担を取り除く必要があります。
・ 気管の周囲の脂肪で気管が圧迫されないよう、肥満を防ぐ
・体温調節のためのパンティング(体温調節をするために口を開けて行う呼吸)を防ぐために、高温環境を回避する(夏場は風通しを良くし、エアコンや扇風機などで室温の管理を行う必要があります)
・過激な運動や興奮の回避
・気管を刺激することを防ぐために、首輪の使用をさけて、胴輪(ハーネス)を使用する

ご自宅では、犬の咳・舌の色などのチェックをこまめに行ないましょう。
また、咳や「ガーガー」というような喉鳴りなどの症状がみられた場合は、早めに動物病院にご相談ください。

白内障

目には水晶体と呼ばれるカメラのレンズと同じ役目をする器官があります。
水晶体は正常な状態では透明ですが、白内障はこの水晶体の一部もしくは全部が何らかの原因で変性し、白く濁ってしまう病気です。

〜原因〜

白内障には加齢とともに発症する「老年性白内障」や、若齢のうちに発症する「若年性白内障」などがあります。
一般的に、「老年性白内障」は加齢が原因となり、多くの場合は6歳以上の年齢で症状が現れますが、進行の程度は様々です。
「若年性白内障」は2歳ぐらいまでに症状が現れ、遺伝的な素因があるといわれています。
またその他の原因としては糖尿病などの内分泌疾患、外傷や中毒などがあります。

〜症状〜

白内障が進行すると、水晶体の白く濁る程度が強くなり、視覚障害が出てきます。
柱や壁などによくぶつかるようになったり、段差につまずいたり、階段の昇り降りや暗いところで動くことを嫌がったり、ちょっとした物音にも驚くようになったりと、視覚障害による行動異常が起こります。

〜治療〜

内科的治療法は白内障の初期段階で行われます。
点眼薬などにより、病気自体の進行を遅らせることができるといわれています。
しかしながら、白内障は内科的治療で完治することがないため、根本的な治療には外科的治療法が必要となります。
一般的には手術で、角膜を切開し水晶体を摘出する方法と、超音波で水晶体の内容物を細かく砕いて吸引した後に眼内レンズを挿入する方法があります。
白内障の手術については手技が難しく、専用の器具や設備などが必要となることが多いので、かかりつけの動物病院によくご相談ください。
また、術後に犬が目をこすらないようにエリザベスカラーをつけたり、自宅で点眼薬の投与などをしたりするケアも必要となります。

〜予防〜

早期発見により、薬で病気自体の進行や症状の発現を遅らせることができますので、定期的な健康診断を受けることが大切です。
ご自宅では、犬の目の色・行動異常などのチェックをこまめに行ないましょう。
黒目の部分が白い、視覚障害に伴う行動異常などの気になる症状が見られる場合は、早めに動物病院にご通院ください。

角膜炎

目の黒目部分の表面をおおっている角膜が炎症を起こした状態をいいます。
シーズー、フレンチブルドッグ、パグなど鼻が短く眼が大きな犬種は目をぶつけやすいため角膜炎が多く起こるといわれています。

〜原因〜

異物が目に入ること、事故やケンカによる傷、目を強くこすったりすることなどが原因で角膜が刺激を受けるためにおこります。
また、アレルギーによって起こる場合や細菌、ウィルスなどによる感染症が原因となることや、結膜炎や緑内障など、角膜炎以外の他の眼の病気が原因となっていることもあります。

〜症状〜

角膜炎は角膜に刺激を受けることによっておこるので、犬は目を痛がりしばしばさせたり、涙や目ヤニで目の周りが汚れたりします。
角膜炎が重度な場合には、多くの場合透明な角膜が白く濁り、症状が長期に及ぶと正常な角膜には存在しない血管が生じます(これを血管新生といいます)。
角膜の傷が深く、角膜表面の上皮だけでなく角膜実質におよんだ傷を角膜潰瘍といいますが、このよう潰瘍の場合、完治にまで長期の時間がかかる場合が多く、痛みも強くなります。

〜治療〜

角膜炎を起こしている原因の治療を行うことが基本となります。
角膜炎に対しての一般的な治療としては、まず眼をきれいに洗眼し、抗生剤や消炎剤等の目薬による治療を行います。
また、原因によって内服や注射等の治療も併用して行ないます。
角膜潰瘍など重症になった場合は、保護用コンタクトの装着や外科的手術が必要になってくることもあります。


〜予防〜

角膜炎は、放置すると犬の視力が低下したり、時には失明をまねいたりする病気です。
早期発見を心がけ、根気よく治療を続けることが大切です。日ごろから犬の目をよく観察し、異常があったらすぐに獣医師の診察を受けるようにしましょう。

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